猫の鼻腔腺癌、放射線治療体験記 : 費用とか

Mさんと同じように鼻腔内腫瘍が疑われている猫さんの飼い主さんが読んでくれているかも、と思い記します。

放射線治療のことを調べていると、重い副作用と高額な費用の話ばっかり目についちゃいますね。それで私もなかなか踏み切れませんでした。ネット便利なのも良し悪しやわ。

だけど……まあ、そんなに怖がることないんじゃないだろうか、というのが今のところの素直な感想です。

というわけで、うちではどうだったか、体験談を箇条書き的に書いてみます。何か参考にしていただければ。

猫さんが放射線治療に至った経緯

うちのMさんはただいま16歳の猫です。今から2年ほど前に「重い鼻炎」と診断されて、抗生剤等の投薬治療を続けてきました。

ただ鼻の上の腫れが目立つようになり、今年に入って転院。転院してすぐの細胞診で上皮系のがんということがわかりました(確定ではない)。

鼻腔腫瘍であれば放射線治療が第一選択、とは言われたのですが、私も家族も副作用が重いといわれることを気にしてyesと言えず、ならばまずは薬による治療をしようということになりました。

分子標的薬が選択され、1ヶ月間投薬を続けましたが、効果はいまひとつのようだ…。

そこで残る有効な手段、放射線治療に踏み切ることになりました。

現在の状況

Mさんは現在、6回の放射線治療のうち3回目が終わった段階ですが、とりあえずいまのところ大丈夫そう、です。

治療の日は朝病院へ行って、夜にお迎えに行きます。猫さんはその間何も食べないので、帰宅するとゴハンをモリモリ食べてます。

全身麻酔の副作用が特に心配とのことで毎回血液検査があります。それも今のところ問題はないです。

もちろんこのあとどうなっていくのかは未知数なわけですが、想像していたほど怖くもつらくもないな、というのが正直な感想です。

猫さんの放射線治療に踏み切った理由

理由1、これしか手段が残っていなかった。

理由2、費用とかの負担が思ったほどではなかった。

ここに至るまでに、放射線治療のことを調べまくりました。遠方の大学病院に行く必要があり、全身麻酔を含む照射が短期間で12回以上、費用が80万円以上……という記事を目にして滅茶苦茶ビビっていました。でも今回、もう少し回数と費用が少ない方法が提案されたので。詳細は後述。

理由3、お金はまた稼げばいいから。

転院してすぐがんの診断が出たときは精神的ショックが強く、なかなかそういう気持ちにもなれなかったけど、ここまでくればもう腹をくくるしかないなと。

理由4、先生が紹介先への問い合わせなどを積極的にやってくださったので。これも大きな安心材料でした。

「回数と費用が少ない方法」について

私ら素人は、ネットで調べて出てくる「12回」「80万円」という数字を見てギョッとしてしまうんですが、それはあくまでモデルケースであって、本当は、猫さんの状況によっていろんな提案があるよ、ってことを知りました。

放射線治療を行う医療機器には、高電圧のと低電圧のがあるそうです。で、「費用が80万円」と某大手メディアに書かれていたのは、大学病院にしかない高電圧のほうのこと、らしい。

低電圧の機械は一般の病院でも導入しているところがあって、大学病院に比べて費用が控えめなのと、治療の進め方に融通が効きやすいのがメリットのようです。

低電圧の機械がある一般病院がちょうど行きやすい場所にあったので、紹介してもらうことになりました。

Mさんは高齢なので、あまりに多数・頻繁の照射(全身麻酔も伴う)はムリだろうということで、週1 x 6回の放射線治療が適当ということになりました。この辺はかかりつけの先生と紹介先の先生が連携して決めてくれました。

放射線治療の費用

1回目の照射のときにCTと組織検査を合わせてやってもらいました。これが13万円ほど。

2回目以降は麻酔と放射線治療を含めて、6.5万円。これを5回。

合計するとおよそ45万円。高額ですけど、ネットで調べてビビった金額に比べれば、まあ。

許可をとっていないので、どこの病院とか具体的な話はごめんなさい。一例として捉えていただければ。

これからどうなる? 余命??

1回目の組織検査の結果、鼻腔腺癌という確定診断がつきました。この種類のがんへの放射線治療の効果は中程度、なおかつ全てのがん細胞を殺しきるのはムリだそうなので、どっちにしてもがんとともに生きる覚悟はせねばならん。そもそもの治療目的は完治ではなく緩和・コントロールです。

余命がどのくらい、というようなことは聞いていないのですが、「放射線治療を終えた猫さんたちが平均でどのくらい生きたか」というデータは医師に聞けばわかるようです(聞いたけど失念)。

放射線治療が効いて、ある程度の期間元気で過ごせて、老衰で亡くなるようであればベストだね、ということです。

そうなると信じている。

まとめ、というか言い訳

なんかもうちょっとわかりやすくまとめたいんだけど、まだ治療途中なこともありどう書いていいやら迷っている感じです。またおいおい追記していきます。

放射線治療をやるべきかどうか、重い副作用が怖くて、と迷っている方へ。ぜひその思いを医師にぶつけてみてください。

ぶっちゃけ、やるなら早い方がいいはずです。

「この辺実際どうだった? 教えて?」という質問があればお問い合わせフォームから送ってください。個別の返信はしませんが、体験したことなら書けるので、そのうち記事に反映したいと思います。