猫も歳をとると体力が衰えて、老化現象が目に見えてきます。ほんとそこはヒトといっしょなんですよね。よりいたわってあげてほしい。
私は今まで、19歳、20歳まで生きた老猫と暮らしたことがあります。今いっしょに住んでいるのは16歳のMさんです。
猫の年齢がだいたい15歳前後のときどんな変化があったか、私が体験したことを挙げてみます。これから歳をとる猫さん(の飼い主さん)の参考になれば。
寝てばかりになる、行動が減る
猫さんはもともと寝る時間が長いですが、歳をとるとさらに寝てばっかりになってきます。
若いときは、毎日ベランダの花をチェックするとか、猫草をはむとか、クローゼットに入ってタオルをにおうとか、猫さんそれぞれにお気に入りの(謎の)行動があると思います。
猫さんが歳をとると、そういう行動も減ってきます。めんどうなのか、体力を温存したいのか。高齢の猫さんはあまりいろんなことに興味を示さず、ゆったり過ごすようになります。
遊ばなくなる
子猫は動くものが大好きで、ヒトが着ているパーカーのヒモにさえ飛びかかってきます。猫の狩猟本能ってやつです。
トイレットペーパーにいたずらをするお子様もいらっしゃいますね。カラカラ・フワフワと動くのが、猫の本能を刺激しちゃうんですね。
猫さんが高齢になると、こういう要素もなりを潜めます。Mさんの場合は13,4歳頃から、猫じゃらしを振ってもスルーされるようになりました。
食べる量が減る
高齢になると食が細くなります。あまり動かなくなるので自然とそうなるんでしょうね。
Mさんはちゅーるも食べなくなりましたが、これは老化というより味の嗜好が変わったからかもしれません。
でも私が暮らした高齢猫さんたちは、量は少なくなったとはいえ、死ぬ間際までそれなりに食べていました。食べることは命の基本なんだなぁと思わずにいられません。
筋肉が減って、体型がだらしなくなる
ニンゲンがそうであるように、猫も高齢になると体型が変わります。若い頃はむっちりしていた腿が細くなったり、お腹のタルタルもよりタルタルするようになってきます。
個人的にはそういう老猫の体型も好きです……ムフフ
歳をとって太るかどうか? 猫さんが12,3歳を超えて急に太ることはあんまりないんじゃないでしょうか? 少なくとも私は遭遇したことがないです。
体重は変わらない(または少し痩せる)けど、筋肉が落ちてたるーんとしてくるので、太ったかのように思えることはある、かも。
高いところに上がれなくなる
去年20歳で亡くなった鯖ちゃんは、若い頃は1m以上の高さの壁にも平気で登りました(今もその頃の爪痕が残っていますw)。
それが高齢になると、ソファーに上がるのもやっとになってきます。高いところや不安定そうなところには滞在したがらなくなります。お気に入りだったはずのキャットタワーの最上階を避けるようになる猫さんもいることでしょう。
毛づくろいをしなくなる
Mさんは15歳頃から毛づくろいを圧倒的にサボるようになりました。たまに顔をちょちょっとぬぐうくらい。狸さんも鯖ちゃんもそうでした。
理由はよくわかりませんが、身だしなみとかどうでもよくなるのか、あるいは、体をグニっと曲げて舐めるのが体力的にしんどいのかもしれません。
フケや毛のもつれが目立つようになる
老猫が毛づくろいをしなくなると、フケが多くなり、毛がもつれて使い古したぬいぐるみみたいな質感になっちゃったりします。
フケだらけできたなっこいなりで過ごすのは猫さんとヒト両者の生活の上でよろしくないので、高齢猫にはブラッシングは実質必須です。
お風呂は体力消耗するので、ブラシからのシャンプーシートでふき取り、がおすすめです。
狸さんは長毛猫だったので、ちょっとだけ大変でした。ちょっとブラシをサボるとすぐ毛玉ができてしまい、そうなるとハサミで切るしかありません。
爪が分厚くなる
ニンゲンのおじいさん、おばあさんの介護を経験した人ならご存知かもしれません。猫も同じく、老齢になると爪が分厚く、硬くなってきます。
特に前足(おてて)の親指の爪は要注意です。分厚くなった爪が湾曲しながら伸びてくるので、切りづらい。長く放置するとそのまま肉球に刺さってしまったりします。そうならないように、こまめなケアが必要です。
老猫になれば当然、病気にかかりやすくもなります。ニンゲンと同じように猫の認知症も存在します。おかしいな、と思うことがあったらすぐ動物病院に相談してくださいね。
おたくの猫さんに長寿と繁栄を🖖